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まだ、「飲みニケーション」とか言っているの?

なぜ、職場改革をしても、社員は辞めていくのか?(前編)

②育児社員のための企業内保育園が閑古鳥!?

 増加傾向にあるワーキングマザーを支援しようと、企業内保育園を設置する動きもあります。これも一見すると、ワーキングマザーにはありがたい制度に思えますが、都心にオフィスがある場合、ほとんど利用されていない企業もあります。

 企業内保育園の利用率が低いのは、子どもを連れて朝の満員電車に乗ることができないという、ごく当たり前の理由からです。たとえ職場に保育園があったとしても、満員電車に乗せて子どもを連れて行かなければならないとしたら、とても「使えるサービス」とは言えないでしょう。

 満員電車に乗らなくてもいいよう、時差出勤や時短勤務があるのではないか、という反論もありますが、子どもは単に預けられればそれでいいという存在ではありません。物心がつき始めると、保育園のコミュニティのなかで社会性を学び育っていくのです。できれば、地元の安定した地域コミュニティにある保育園で育てたいという考えもあるのです。

 会社の福利厚生サービスを従業員に周知させ、利用を促す立場である中間管理職も、こういった現実に薄々気づいています。ワーキングマザーたちに「企業内保育園を利用して、仕事を大いにがんばってほしい」とは、なかなか言いづらいというわけです。

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前川 孝雄

まえかわ たかお

(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師

紀伊國屋書店 新宿本店、紀伊國屋書店 梅田本店、

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「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベスト新書)

大阪府立大学、早稲田大学ビジネススクール卒。リクルートを経て、2008年に「人を大切に育て活かす社会づくりへの貢献」を志に起業。「上司力研修」「育成風土を創る社内報」「人を活かす経営者ゼミ」などを手掛け、約300社で人が育つ現場づくりを支援。自らも年間100本超の講演、TV番組、雑誌に出演。YAHOO! 「前川孝雄の人が育つ会社研究室」など連載も数多く持つ。


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  • 2016.08.09